2022/02/22

馬を夢見るロバ

 「モテるでしょ?」とよく言われる。
疑問形になってはいるが、この言葉に問いかけの意図がないことくらい
この歳になれば分かる。
漠然とした同調を引き出したいだけの不毛な枕詞。

もう令和も4年。
謙遜しながらもその実、内容がすべて自慢であるとか
自分自身を装飾するために話も同じように脚色したりだとか
そういった平成的な話題の展開はなるべく避けている。

奢侈淫佚に耽る、まではさすがにないけれども
相手に困ったことはない。そして同じように
それ自体が、面倒な事態を引き起こす私の性質でもある。

要は、おかしな人から異様に執着される、ということ。

今日なんかは、以前からちょこちょこ付きまとってきていた外国人にTwitterでキレた。
ナントカの顔も三度までを愚直に守って我慢していたが、とうとう爆発
乱暴な英語で口汚く罵ってしまった。

"izanami amaterasu" と名乗るそのアフリカ系アメリカ人の男は
私に対して「ソウルメイトよ、僕のものになってくれ」と懇願し続けていた。
異文化の神の名を騙り、自らの文化とごちゃ混ぜにし
ちっぽけな欲望に他人を従わせようというその性根。
終わってんな、ケンカ売ってるわこいつ、としか思えなかった。
そして、イザナミが女神であることなど気にも留めていないようだし
(せめて性別揃えてizanagiにしなよ的なモヤモヤ......)
なによりその禁忌的な行いの自覚すらないのだろう。

どこまでも哀れな男である。

彼の申し出を断固拒否すると、先程までの馴れ馴れしい態度が一変し
被害者ムーヴをとるようになった。
「そんなに敵視しないでくれ」「たださみしかっただけだ」

「さみしかっただけ」??

温和な私をイラつかせるだけに飽き足らず、地雷まで踏んでくるとは恐れ入る。
IDにHoustonとあったが、南部在住なのだろうか。
もし私がテキサス州にいたら、彼の穴という穴にディルドを捻じ込んで
ショットガンの雨を浴びせていたかもしれない。

ずっと馴れ馴れしく、なんなら上から目線だったくせに
ちょっと牙を剥いた途端、手の平を返したようにこちらをヒステリー扱い。
そこは素直に「ナメてましたすいません!」でいいんだよ。

そもそも
自分がさみしいからって、誰かに馴れ馴れしく迫っていいわけないでしょ。
剰え、信じてもいない神の名を利用して。
てめえの孤独ぐらいてめえで癒せ。
捨て台詞がてら、日本の文化をひとつだけ教えて、さようならしました。

"Shame on you."

私はどんなにさみしくても、その孤独を誰かになすり付けたりなんかしないし
してこなかったし、これからもそれを変えるつもりはない。だから余計に
こういった、いっときの不安や寂しさを紛らわせるためだけに
他人を消費しようとする人間を見ると、虫唾が走る。
そして、心の底から軽蔑する。

とはいえ、それくらい知らんぷりでいるほうが短い人生、ラクなのかな。
傷つくことや傷つけることでいちいち悩まなくていいんだから。
周りが代わりに悩んでくれるしね。考えること、しなくていいじゃない。

しつこく追いかけ回したくなるほど、誰かに身を焦がしてみたいものです。
もちろんアプローチは必要最小限で。

まあ夢は、夢のままで。




ご清覧ありがとう。
Shine on you.