2022/05/06

They're ghosts in the light.

母親と休戦協定を結んだ
祖父母共に曖昧になった今
彼女を繋ぎとめるものは
私か猫しかいないと想像したとき
その空しさに比べたら私の憤りなど
通過点のなにかに過ぎないと感じられた
許しと愛は似て非なるもの
私は彼女を許したわけじゃない
でも愛をもって接することはできる
むしろ、そうしようとする心がまだ
幾許か残っていたことに驚いている
また私たちはすれ違い歩幅を乱し
ときには互いを傷つけ合うだろう
いや、そうでないと筋が通らない
ただ今後は、そこまで傷つかない気がする
慣れてしまったわけでもなく
割り切りを心得たからでもなく
単純に、運よく私が優しい気分だったから
ただそれだけ

心の中の夜叉が
ため息混じりに嗤った

祖父は鶏卵や東京ばな奈を
好んで食べているそうだ
豪傑を絵に描いたような男が
いまや柔らかく温かいものを求めている
実家へ寄る日に買っていくつもり
忘れぬように黄色い文字
だから何ってわけじゃないけど
私にも同じ血が流れているからね
曖昧になるの 早いんだろうよ
こういうときの遺伝子は裏切らない
ちょっとは遊びなよ
私は遊びきってから死ぬつもりだよ
アポトーシスとかできちゃう
小器用なあんたらとは違うんだもん

























Shine on you.