2016/11/06

月光の呪縛

どうもです~

4日に、鬼束ちひろさんのライヴに行ってきました。
一時期は奇抜な外見やハスキーボイスばかりがピックアップされて、誤解の多い彼女でしたが、
そんなものを一蹴するかのような、実に彼女らしい、潔いライヴでした。
MC一切なし、歌一本。
まるでこちら側が「私についてこられる?」と試されているような90分でした。

確かに、迷走と呼ばれるような期間があったかもしれません。
本人の「こうありたい」と周囲の「こうあってほしい」が一致しなかったこともあったかもしれません。
ご本人も著書で語っていましたが、「月光を越える曲を作らなければ。」と、
自分で自分を追い詰めてしまっていたときもあったのかもしれません。
けれどもう、彼女は自分の足で自分の場所に立って、そして歌っていました。
月光の呪縛から解き放たれた、誠実で真摯な歌手が、そこにいました。

気迫で声が裏返りかける人を久々に目の当たりにしました。
本当に感動するときって、涙ってでないんですね。少なくとも私の場合は。
(落涙って誤魔化しの顕れだと思います、個人的に。だから人前ですぐ泣く人は嫌いです。)
恐れ入りました。この一言に尽きます。鬼束ちひろをなめてました。。

ああいった潔さは、私のような仕事をする者にも、学ぶべきものがあるなあと思いました。
与えられた条件や環境で、できうることをできる限りやる。
鬼束ちひろさんにはその覚悟を感じました。

私には、あるのかな。

ではでは~




劇終