ここ以外の場所はなんだか
巻き戻してる映画だってひとり頷く
あと一歩前へ進めば分かるの?
それともあと一歩退がればいいの?
これは音楽ユニットglobeの「とにかく無性に…」という曲の一節だが
初めてこの曲を聴いたときの、これまでの人生の違和感が言語化されるかのような
カタルシスめいた感覚が忘れられない。
いまでも聴き返しては、その余韻に浸るほどだ。
ここまで書くとほとんどネタバレだが、映画「メメント」を観た際にも
同じような衝撃を受けた。
「とにかく無性に…」のリリースは2000年6月14日、そして
「メメント」の公開は2000年9月3日(日本では2001年11月3日)であるから
当時のエンターテインメントには「洗練と退廃の90年代の集大成」的な
雰囲気が醸成されていた気がする。あくまで、9歳10歳のガキんちょの体感でしかないが。
過去と、その連続性としての現在と、見え透いているようで不確定な未来。
宇宙の最高傑作こと、お花畑スピリチュアル界隈の方々が擦りに擦り尽くしている鉄板ネタ
「引き寄せの法則」も、よくよく紐解いていくと、実際にやらんとしているのは
引き寄せることではなく「現在の軌道を微調整していく」作業と言えるだろう。
望む未来を口を開けて待つのではなく、自らをその未来に寄せていくというわけだ。
このあたりの綾を分かっている人とは、畑違いでも話が弾む。
ところで、聡明な読者諸氏は「願いが叶いやすい人」と「叶いづらい人」の違い
あるいは、「運がいい人」と「運が悪い人」の違いと言い換えてもいい。
これをご存知だろうか?
答えは実に単純明快なのだが、人間は迷う生き物である。
迷っているときに人生に関わる大きな決定は下さぬほうが良い。
私が32年の人生経験において得た教訓のひとつだ。
Shine on you.