前のお店を辞めてからはや1ヶ月、貯金を切り崩し霞を食べて生きております。
何もしていないわけではないのですが、
やらなくてはいけないことがなくなると、逆に、なにをしていいのかがわからなくなりますね。
それはまるで、自由のように。
ちまちま飲み歩いてはおりますが、内装とか設備などが気になって、
純粋に楽しむ感じではなくなってしまいます(笑)
店子のスキルとして、飲める、喋れる、見た目がいい、の
どれか一つは備わっているべきとよく言われますね。
初めてのお店も含め何件か回って私が考えるのは、
飲めるというのは、ただ単にお客さんのお酒をガブガブ頂きまくってボトルを空けさせるというより、
酔わせ甲斐があると思わせることが巧みである、というところにフォーカスされるものなのかなと思います。
喋れるというのも、身の上話をただまくし立てるだけでは話し上手ではなくて、
お客さんの話を引き出すのが上手い、というスキルが求められる気がします。
いちばん単純明快でかつ残酷な要素は容姿なのではないでしょうか。
容姿は視覚に訴えかける最たるものですし、関係性を築く方向を間違えると最も分かりやすく空回りします。
美醜はもちろんですが、自分のルックスがどの位置にあるのかという自覚と、
他者からの評価をフィックスさせることができてはじめて「見た目で食べられる」のだと思います。
ここで私が言いたいのは、店子はこのすべてをクリアすべきということではなく、
「こいつと飲んでると楽しい」に集束していくためのルートは、何通りかあるということです。
周りの人によく言われるのは「見た目のいい子を時給高めにしてでも入れなさい」なのですが、
私はあまりそうは思わなくて、容姿の美醜はあくまで付加価値的な要素でいいかなと考えています。
……などと偉そうに書きましたが、私はどの項目に関しても中途半端です。
いわゆる器用貧乏で、どれかが突出しているわけでもなく、まったくできないわけでもなく。。
接客するたびに、自分の不甲斐なさを確認します。
これからはお手本として振る舞う立場になるので、精進精進。
劇終