毎年のように言っている気がするが、年が明けた実感がない。
もともと暦へ無頓着な性質に相まって、占い師なんぞになったら春分が1年の区切りと考えるようになる。初詣だおみくじだ挨拶回りだ、突き詰めていけば現世利益の追求でしかない。私は家で横になって本でも読んでいるほうが心が安らぐ。さすがにお世話になった方への挨拶回りは重要であるから、昨日済ませはしたが。世俗との関わりは適度な距離感でいこうと考えている。
とはいえ今年の「新年感の欠落」は私の性分以外の要素も大きい。
ヘアカット・美容医療・タトゥー・心理カウンセリング。セルフメンテナンス予約を年末年始に一気に放り込んだのだ。私は今年、西洋占星術でいうところの太陽期から火星期への移行期間に入る。太陽は平たくいうと自己の確立。まあ、14年かけてネットの藻屑から「加賀優作」を作り上げたのは一応ミッションコンプリートといった感じではあるが、もうひと仕上げ。誰のためでもない、自分のために。というより、誰かのために自分を曲げていた己へのけじめをつけるのだ。
気楽に過ごす、ということにずっと後ろめたさを覚えていた。
どこか受難的に生きるほうが、様になると思い込んでいたし、片意地を張らないことと怠惰に流されることの区別がついていなかったのかもしれない。そんな日々にセイグッバイグッドメモリーズ。
寂しさに似た喜びを感じながら、私はひとつずつ優しくなる。
今年もよろしくね。
Shine on you.